出典:中国新聞網(2013年11月18日)

肺がん臨床試験清華大学の生命学院の羅永章教授の研究チームが、 世界で初めてHsp90αタンパク質を新たな腫瘍マーカーに用いる。
血液一滴のみで、定量分析キットを利用して腫瘍患者の病状の観測および治療効果の評価に用いることができ、腫瘍個別化治療に対して補助的な根拠を提供する。
独自に開発したHsp90α定量分析キットがこのほど臨床試験を通過し、国家第三類(最高レベル)の医療機器証書とEUの認証を取得した。これは24年前のHsp90α発見以来、世界で初めて臨床使用された製品であり、腫瘍患者の病状の観測、治療効果の評価、腫瘍個別化治療の実現を促すものである。その他の腫瘍分析手段と比べ、腫瘍マーカーは利便性が高く、コストも大幅に引き下げられる。

Hsp90αは肺がんと関連する腫瘍マーカーとして証明されている。Hsp90αには広域の特性があり、肝臓がん、乳がん、直腸がん、前立腺がん、すい臓がん、胃がんなど、その他の腫瘍の臨床試験も近日中に完成される見通しである。

Hsp90α・・・熱ショックタンパク質(英:Heat Shock Protein、HSP)とは細胞が熱等のストレス条件下にさらされた際に発現上昇して細胞を保護するタンパク質の一群であり、分子シャペロンとして機能する。ストレスタンパク質(英:Stress Protein)とも呼ばれる。Hsp90にはHsp90αとHsp90βというアイソフォームが存在する。

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